フライングと出遅れ

競艇は先行してレース運びをする優位性が非常に高く、好スタートを切って最初の1マークをトップで通過すれば高確率で勝つことができます。
また、公営競技の中では唯一、助走を取りながらスタートラインを通過するフライングスタートを採用しています。
当然、フライングをすれば失格になり、大きな出遅れをした場合も上位に入ることが難しいです。
スタート方式が特殊で重要性が高い競艇では、フライングと1秒以上の出遅れをした選手は失格扱いになり、その選手の絡んだ舟券が返還されます。
舟券購入者には優しいルールですが、選手はフライングや出遅れを起こすと売上が減少する問題から、厳しいペナルティが科せられています。
単純なルールだけではなく、フライングと出遅れの履歴から予想に役立つこともあるので、選手側の罰則や心理もしっかり把握しておくようにしましょう。
理想的なスタートとは
紹介している通り、競艇はスタートでフライングや1秒以上の出遅れをした選手は失格になります。
つまり、0.00秒から1秒未満の間にスタートラインを通過しないといけません。
フライングや出遅れなどのスタート事故を起こさなかったとしても、1秒に近い所でスタートを切れば上位に入るのは困難で、競艇選手は0.01秒単位の戦いをしています。
競艇のスタートタイム(ST)の目安 | |
---|---|
0秒より早い | フライングで失格 |
0.00秒~0.15秒 | 絶好のスタート、ST常連のプロ選手は平均ST0.15以下の選手も |
0.17秒以下 | この水準を下回る平均STだとスタートが得意な選手だと評価される |
0.30秒以下 | ライバル選手のスタート次第で十分戦える水準。コースが良ければトップを堅守可能 |
0.60秒以下 | 1コースでもこの水準になると外枠の選手に刺されるリスクが高まる。 |
0.61秒~0.99秒 | ペナルティは取られないが上位に入るのが困難な水準 |
1.00秒以上 | 出遅れで失格 |
競艇ではスタートタイムのことを「ST」と呼び、選手ごとに一定期間の平均STタイムが公開されています。
平均STタイムでスタートが得意かどうかをチェックするほか、スタート展示からも距離感を掴めているか確認しましょう。
スタートタイムが全てではない
競艇のスタートは助走を取るフライングスタートになるため、いち早くスタートラインを通過してもスピードが乗っていなければ意味がありません。
選手によっては、フライングを起こしそうだと感じたらスロットルを緩める場合があります。
適切な助走距離からフルスロットルで加速して好スタートを切れるかどうかは、レース前に行われるスタート展示で確認しましょう。
事故歴があってスタート展示でフライングしている選手は、フル加速をしない調整をしてくるケースもあります。
スタート事故のペナルティ

フライング(F)や出遅れ(L)による選手事由によるスタート事故を起こした場合、選手は以下のペナルティを受けます。
スタート事故のペナルティは回数や事故を起こしたレースによって変わってきます。
ポイントになるのは、直近でスタート事故を起こしている選手は再度スタート事故を起こすリスクが高くなることです。
具体的にはスタート再訓練の基準になる直近100走以内の事故や、階級の決まる半年ごとの期間(5月1日と11月1日が基準日)のフライング回数・事故率などがあります。
次にフライングや出遅れなどのスタート事故を起こすと重たいペナルティを受ける選手は、守りに入ったスタートを切ることが多いので注意しましょう。
このほか、重賞の準優勝戦以上ではスタート事故のペナルティが重いため、スタート展示で大幅なフライングや出遅れを起こしている選手には注意が必要です。
また、一部のトップ選手は休みが少ないので、長期休暇を得るために意図的にフライングをして30日の出場停止処分を受けようとする場合があります。
このように、競艇予想では選手がどれだけフライングや出遅れのリスクを背負えるかを見極めることが重要です。
守りに入る選手だけではなく、フライングリスクを顧みずに捨て身の勝負を仕掛けてくる選手まで分析できるようになれば、穴舟券を射止める可能性が高まります。
競艇予想サイトは選手ごとの事故率や履歴、リスク許容度などを細かくデータ管理して予想に役立たせているため、驚異的な的中率を確保しています。