グランプリに出場するには

毎年年末に開催される競艇のグランプリは数あるSGレースの中でも特別な位置づけになっていて、獲得賞金および舟券の売上は他のレースとは段違いです。
グランプリは「賞金王決定戦競走」とも呼ばれていて、グランプリレースの賞金がトップ選手の年間獲得賞金の平均を上回る1億円になるため、必然的にグランプリの勝者がその年の賞金王になります。
競艇選手で頂点を目指すにはグランプリで優勝することが必須条件で、グランプリに出場する時点で一流ボートレーサーの証になります。
競艇選手は全国に約1,600人弱いますが、グランプリに出場できるのは僅か18名です。
ちなみにSGなど一般的な重賞は48~60名前後が出場しますが、グランプリでは18名によるグランプリと42名のシリーズ戦が併催されています。
それでは、どうすれば18の枠しかないグランプリに出場できるのか、その条件をまとめました。
賞金ランキング順のシンプルな仕組み
グランプリの出場枠は原則、その年の1月1日からチャレンジカップ最終日までに獲得した賞金のランキングで決まります。
賞金ランキング上位18名はグランプリ、19~60位はシリーズ戦に斡旋される仕組みです。
なお、フライング休みが前検日を含み開催期間に被っていたり、その他の処分を受けている選手は出場できません。
賞金ランキング19位以降の選手によるシリーズ戦は、以下の除外要件があります。
以前はグランプリも同様の除外要件がありましたが、2014年より除外され、賞金ランキング18位以内に入れば、SGでのスタート事故があっても出場できるようになりました。
このほか、ごく稀に出場権を獲得した選手が体調不良や怪我などを理由に出場を辞退するケースがあります。
この場合は、賞金ランキング順にグランプリとシリーズ戦の出場者が繰上になります。
獲得賞金のボーダー

2017年のチャレンジカップ終了時点で賞金ランキング18位だった選手の獲得賞金は58,049,500円、2018年は57,078,146円でした。
なお、2016年以前はより低い水準でしたが、競艇人気の復活によって全体的なレースの開催頻度と賞金の単価が上がっているため、現在の水準では5,700万円前後がボーダーになっています。
参考までに運営が定めている優勝賞金の最低基準をご覧ください。
優勝賞金の最低基準 | |
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一般戦 | 71万円以上 |
G3 | 100万円以上 |
G2 | 400万円以上 |
G1 | 450万円以上(最大1,200万円) |
SG | 1,600万円以上 |
ご覧の通り、ボーダーに到達するには重賞での優勝が必要不可欠です。
基本的にG1以上の勝利が必要で、SGか賞金の高いG1を優勝していないとグランプリに出場するのは難しいです。
グランプリの節の流れ
グランプリは1節6日間で開催され、以下の流れで行われます。
このように、賞金ランキング上位6名はトライアル1が免除されます。
毎年、チャレンジカップが近づくと、賞金ランキング上位18位争いと6位争いの選手がピックアップされて注目を集めます。
出場権やシード権のボーダー付近の選手は、状況に応じて守りに入ったり捨て身のレースをするなど、グランプリを意識したレース運びをするので、舟券予想の参考にしましょう。