舟券は返還されない!重度の待機行動違反で転覆した事例

競艇の待機行動について、コース取りや助走距離の調整など選手が、どのような駆け引きをしているのか初心者向けに分かりやすく解説しました。予想する際に確認するポイントや待機行動違反の概要などを幅広く紹介しています。

待機行動について

待機行動中のレーサー

待機行動とはレース前にピットを離れてからスタートをするまでのことです。
これだけを聞くと、スタート前に集中する時間だと想像する方もいますが、コース取りやフライングスタート方式を採用している競艇では待機行動がとても重要です。
また、待機行動には様々なルールがあり、違反した選手は待機行動違反によって失格や事故点を加算されるペナルティを受けます。

待機行動の難しさ

選手目線で見た待機行動の難しさは以下の2点です。

  • コース取り
  • 適切な助走距離の調整

競艇のコースは枠順通りで決まるのではなく、各選手がピット離れをしてから先着順で決まります。(進入固定競走を除く)
あくまでもルール上の話をすれば、6号艇が1コースに入ることも可能です。
つまり、競艇の待機行動ではコース取りの攻防が行われています。
コース取りおよびスタートの重要性について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

コース取りで前付け(枠順より内側に入る)の難しい理由は、競艇で使うモーターボートはアイドリング状態でも少しずつ前に進んでしまうことが関係しています。
絶好のスタートを切るためには、選手それぞれがコース順ごとに競艇場の中で目印を決めて、助走を取り始める場所に陣取らないといけません。

競艇場によって若干異なりますが、主に1分40~50秒の待機行動時間があるため、その間にボートが前へ勝手に進む距離を計算してスタート位置につく難しさがあります。
適切な助走距離でないとスタート時に加速ができなかったり、フライングや出遅れを懸念してフル加速できないスタートになって好走するのが困難になります。

待機行動違反の種類

主な待機行動違反の種類は以下の通りです。

1コースに入る艇が2マークとの距離を空けすぎる(助走距離が短すぎる)
隣接する内側の艇との距離を空けすぎる
追突等(急な加減速で他艇に追突や妨害行為を行う)
転舵(接近している他艇に向けて舵を切って妨害する)
右転舵
ターンマークなどコース上の設備との接触(手で触るのもNG)
故意のエンスト
割り込み(150mの見透し線を過ぎてから内側に進入する)
逆航走(逆走)
待機行動違反の罰則

待機行動違反を行った選手は事故点が2点加算されます。
また、他の選手に著しい妨害(転覆させる)など重度の待機行動違反は失格になる場合もありますが、大半は待機行動違反をしてもレースが続行されて着順通りに確定します。
軽微な待機行動違反の場合はレースが終了してからアナウンスされることや、コース取りを巡る争いの際どい競り合いは運営の裁量で違反を判断するため、観客目線では分かりにくいです。

なお、事故点は階級を決める半年の期間で累積され、出走数と事故点による事故率が0.7を超えると強制的にB2級へ降格します。
フライングや出遅れのスタート事故(20点もしくは30点)に比べてペナルティが軽いため、選手によっては待機行動違反のリスクを顧みずに強気なコース取りをしてくるケースもあります。

転覆など大きな事故にならない場合、他の選手の待機行動違反で不利になっても、舟券の返還は行われずにレースが確定するので注意しましょう。
競艇予想サイトのプロ集団は選手ごとに待機行動違反を起こすリスクや、他艇の影響で不利になるリスクを分析して買い目を算出しています。
競艇初心者の方はレース前の時間をスマホを眺めながら過ごすのではなく、選手はどういった駆け引きや助走の調整をしているのか見ておくようにしてください。