ボートレーサーになるために必要なこととは

競艇選手になるためにはボートレーサー養成所である「やまと学校」に入学して1年間訓練を受けて受験資格の取得と国家試験に合格しなければいけません。難関と言われる養成所への受験資格、試験内容についてまとめました。

競艇選手収入

給料明細とお金

競艇選手の平均年収は約1,600万円2017年賞金王の桐生順平選手の年間獲得賞金は約2億1千万円でした。
年末に行われるグランプリ(SG・賞金王決定戦)の獲得賞金は1億円で、このレースを制した選手がその年の賞金王になるケースが多いです。
トップ選手が高い収入を得る一方で、一番下のクラスであるB2級選手の平均年収も約500万円を確保しており、一般的な会社員と同等以上の収入レベルとなっています。

クラス別平均年収

A1級 約3,300万円
A2級 約1,800万円
B1級 約1,100万円
B2級 約500万円

競艇選手は1日にだいたい1~2レースに出場しますが、仮にレースで勝たなくても出場するだけ一定の報酬をもらえます。
出場する全レースで6着だと仮定すると年収は250万円未満になってしまうようですが、有利な内枠のレースだけでも上位に入ることができていれば、最低限生活できる収入を確保できます。

競艇選手になるリスク

競艇は時速80kmで水上を走り、180度のターンを繰り返します。
勝つためにはギリギリまで攻めたライン取りをしなければならず、危険を伴う職業です。
過去60年で31名、2年に一人のペースで死亡事故が起きています。この死亡者には訓練生も含まれています。

危険な走りをするスタイルや勝負で熱くなる性格、新人の経験の浅さなど、死亡事故の要因は様々ですが、こういった事態への危険手当という面も含めて考えれば、平均年収の高さにも納得です。
トップ選手でも事故にあうこともあり、SGに出走経験のある坂谷真史選手の死亡事故が業界では有名です。
他の公営競技でも死亡事故はありますが、競艇がもっともその割合が高く、危険を伴う競技であると言えます。

競艇選手の給料の源

競艇は舟券売上の75%が客に還元され、残りの25%が運営や国の収益となります。最近は競艇人気の高まりにより、舟券購入者数と売上は増加傾向にあります。
25%の利幅の内、約70%が開催経費、つまり競艇選手の給料(賞金)、ボートやモーター費用、燃料費、人件費、施設費、広告費などに使われています。
競艇人気が今後も伸びれば、選手の賞金に割り当てられる金額がさらに増える可能性も充分にあるでしょう。

競艇選手になるには

レースを走る競艇選手

競艇選手になるには、福岡県にあるボートレーサー養成所「やまと学校」に入学することが必須要件となります。
日本で唯一のボートレーサー養成学校であり、そこで1年間訓練を受けることで国家試験の受験資格を得られます。毎年約40名がやまと学校に入学し、国家試験合格率はほぼ100%です。
ただし、毎年平均で10名前後が途中退学となっており、卒業および国家試験まで進めないまま断念しています。

やまと学校の受験資格

年齢:15歳以上30歳未満(学歴は中卒以上)
身長:175cm以下
体重:男子47.0kg以上57.0kg以下 / 女子42.0kg以上50.0kg以下
視力:裸眼で両眼とも0.8以上(メガネ、コンタクト不可)
弁色力:強度の色弱でないこと
その他:聴力やその他の健康状態に問題ないこと、禁錮以上の刑に処せられた経験がない者、その他相当の理由がある者を除く

指定された期間内(主に受験日から2年以内)にスポーツで優れた実績を収めた者(競技不問)は、スポーツ推薦試験制度を利用して有利に進められる場合があります。

やまと学校での生活

全寮制、男子は坊主頭、携帯・スマホの持ち込み禁止など規律に基づいた厳しい生活です。
授業は学科、実技、その他に分けられ、ボートレース関連の法律からエンジンについて、操縦学、整備学、気象学や実技での操縦、整備などを学びます。

訓練生同士のレースで、勝率が極端に低いか事故率が高いなど内容が悪いと退学になってしまうこともあり、毎年40人前後の生徒の内、卒業できるのは30人ほどです。
卒業時に行う国家試験の合格率はほぼ100%で、無事に卒業できれば競艇選手として、希望した支部で新人としてデビューできます。

人気レーサー

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競艇選手にはファンの多い人気レーサーもいます。
人気を集める要因は、実力、レーススタイル、容姿、人柄の4点。イケメンや美人が人気となるのはもちろんですが、人柄であったり、結果はイマイチだけど豪快なレース運びが支持されているレーサーもいます。
2018年現在の現役競艇選手の中から人気レーサーの一部を紹介します。

定番の人気選手

毒島誠

支部:群馬
ランク:A1級

2018年11月現在、賞金王ランキングを独走しています。
大外からでも豪快に突っ込む高速ターンを得意にしていて、逆転勝ちも多い選手です。
「ポイズンキラー」の愛称を持ち、今一番注目されている選手です。

桐生順平

支部:埼玉
ランク:A1級

2017年の賞金王です。ターンの鋭さはトップレベル。若手で甘いマスクを持つこともあり、女性からの人気が高いです。

松井繁

支部:大阪
ランク:A1級

ワイルド系イケメンのベテランレーサーです。
現在も第一線で活躍していますが、全盛期は無双状態だったこともあり、多くのタイトルを獲得した実績を持ちます。
2011年には公営競技の選手ではじめて累計獲得賞金が30億円を突破しました。

峰 竜太

支部:佐賀 ランク:A1級

トップ選手でイケメン、サービス精神旺盛など人気の条件がそろっています。
泣き虫王者と呼ばれることもあり、大事なレースで負けると人目をはばからずに号泣してしまうことも。
トップ選手でありながら苦労した過去を持ち、感情を表に出す熱い性格がファンを惹きつけます。

2018年オールスターファン投票の結果

SGレースの中でオールスターではファン投票が行われています。
2018年の投票順位トップ10をご覧ください。

1位:峰 竜太   14,383票
2位:桐生 順平  9,805票
3位:松井 繁   8,158票
4位:白井 英治  7,904票
5位:井口 佳典  7,115票
6位:毒島 誠   6,998票
7位:今垣 光太郎 5,974票
8位:魚谷 智之  5,588票
9位:石野 貴之  5,455票
10位:羽野 直也  5,163票

人気美女レーサー

競艇は女性レーサーも多く活躍しているところも特徴の一つです。美女レーサーとして人気の高い選手をまとめました。(一部で産休・育休で休んでいる選手もいます)

  • 西岡 育未(徳島支部)
  • 坂 咲友理(大阪支部)
  • 魚谷 香織(福岡支部)
  • 藤堂 里香(福井支部)
  • 平山 智加(香川支部)
  • 芦村 幸香(山口支部)
  • 市村 沙樹(東京支部)

このほかにも人気の女性レーサーは多数います。
いずれも美人なだけではなく、実力も兼ね備えたレーサーばかりです。男女が入り混じって同じレースを戦うところも、競艇の面白みの一つですので、注目してみてください。

競艇選手休日の過ごし方

休日を過ごす人

2012年の新プロペラ制度導入(持ちペラ制廃止)によって競艇選手の休日の過ごし方は大きく変わりました。
持ちペラ制の時代はグループを作って、日々ペラの研究を行っていましたが、現在は個人がプロペラを所有できなくなったこともあり、競艇選手は自由に休日を過ごすケースが増えました。舟券を買ってはいけない、など一定の制限はあるものの、そこまで厳しく管理されていません。

新プロペラ制度でできること

選手同士の飲み会・食事会

持ちペラ制の廃止によって選手がペラ小屋を作って研究することはなくなりましたが、当時の名残りで選手同士のグループ交流は依然として盛んです。
競艇選手は師弟関係や同じ支部で仲間意識を持つことが多く、休日に先輩と交流することもレベルアップに繋がる重要な仕事だと考える意識の高い若手選手も多いです。

イベント

人気選手が開催日のない日に、競艇場以外のイベントに出るケースがあります。競艇は開催期間が長く選手の休みが少ないので、選手と交流できるイベントの大半はレース期間中に行われています。

練習

若手選手は休日もボートレース場で練習に励むことが多いようです。
地域によって休日に練習できる時間に差があり、環境の優劣で選手の成長スピードに差が出るため、不公平感を問題視する意見もあります。