1着よりも2着狙いが多い!節の後半に存在する敗者戦の定義

競艇における敗者戦の面白みは、各選手が枠順に応じて無難な順位を狙いにいくため波乱が起こりづらく、舟券を的中させる難易度が低いことです。消化試合になることに加え、競艇選手の階級(ランク)が2着内率と3着内率で決まる仕組みが関係しています。

敗者戦の面白み

敗者戦の様子

競艇は1節3~7日で開催されていて、前半は予選。
最終日より1日前に準優勝戦3レース、最終日は優勝戦1レースが開催されます。
ただし、準優勝戦や優勝戦を行う日でも12レースが開催され、順位に関わらず準優勝戦・予選に進めないレースを敗者戦と呼びます。
予選の場合は、前半は全て敗者戦以外になり、後半になるとメンバーの組み合わせ次第で敗者戦が存在する仕組みです。

敗者戦の定義

予選日
全選手が準優勝戦への進出困難のレース、一部で準優勝戦進出の望みが消えた選手が出るレースは選手単位で敗者戦と呼ぶ動きがある。
準優勝戦日
1~9レース(10~12レースは優勝戦)
優勝戦日(最終日)
1~11レース(優勝戦は原則12レースに開催)

参考元:BOAT RACE GUIDE
https://www.boatrace.jp/owpc/pc/extra/enjoy/guide/level1/l1_01_03_07.html

節の後半で盛り上がるのは、当然準優勝戦と優勝戦になりますが、敗者戦にも特有の面白みがあり、競艇予想の中級者以上から人気です。
今回のコラムでは、競艇の敗者戦の面白みについて解説いたします。
敗者戦は舟券の売上が低く、選手のモチベーションも低いのですが、波乱が起こりにくい点が魅力です

敗者戦はインコース有利

敗者戦は、その節の中でもインコースが好走して本命決着することが多いです。
競艇は全般的に1コースが圧倒的に有利で平均1着率は50%前後ですが、敗者戦ではさらに高い数字になります。
参考までにボートレース大村が集計したレース種別ごとのコース別1着率をご覧ください。

準優勝戦・優勝戦のインは無敵の表

1コースの1着率そのものは優勝戦・準優勝戦も高いのですが、敗者戦は1コース有利の傾向が予選より強くて2コース・3コース・4コースと内枠順に優秀な成績を残していることがよく分かります。
1コースの1着率がもっとも高い準優勝戦については、外枠も高い1着率を確保しています。

敗者戦で波乱が起きにくい理由

敗者戦で波乱が起きにくい理由は以下の2つです。

各選手がコースに応じた無難な成績を残そうとしている
節の後半になるとモーターやコースの調子を掴むので有利なインコースの選手がミスをしにくい

節の後半になるとモーターやコースの特性を掴んでミスする選手が少なくなる点は、優勝戦・準優勝戦でも共通です。
手堅い舟券を取りに行くなら節の後半。穴舟券狙いなら節の前半の予選を狙うのが競艇予想のセオリーと言われています。

敗者戦でコース順通り(3連単1→2→3など)の決着が多くなるのは、外枠の選手が無理をしないからです。
予選や準優勝戦になると、選手によっては上位に進むには1着もしくは2着以内が必須条件になることがあります。
そのため、場合によっては外枠の選手が2着も6着も同じだと踏んで、強気に仕掛けてくることが多いです。
各選手が上位にこだわるレースでは、一か八かの勝負を仕掛けた選手が金星を挙げることもあれば、有力選手と接触したり競り合った選手がお互いにラインを外すなどの理由で大波乱が起こりやすくなります。

一方敗者戦の場合は、勝っても負けてもその節の上位進出の可能性がないため、無理をする選手が少なくなります。
競艇選手は半年ごとの2連対率と3連対別で階級(ランク)が決まる仕組みで、選手目線で敗者戦を見ると賞金に若干の差があっても、上位の階級を目指す目的なら1着と2着は同じ扱いです。
そのため、2コースや4コースの勝機があるコースの選手でも、圧倒的有利な1コースの選手に勝って1着を狙うのではなく、手堅く2着を狙う選手が多くなります。

ちなみに準優勝戦も2着以内が優勝戦に駒を進めるため、1コースの勝率が高くなります。
また、階級を決める上では3着内率も重要になるため、2着ではなく3着でも十分と考える選手が多く、敗者戦では枠順に応じて無難な順位を狙いにいくことが波乱の起こりにくい理由です。

敗者戦の面白みは舟券の当てやすさ

レース内容で見れば敗者戦に面白い要素はありませんが、波乱が起こりにくいため舟券を的中させやすいことに面白みがあります。
競艇はスポーツ性もあるものの公営ギャンブルになるため、舟券を的中させることに面白さがあります。

敗者戦はコース別の優劣通りに決着するので舟券を的中させる難易度が予選や優勝戦よりも低いです。 当然、配当も低くなってしまいますが、コロガシなどを活用することで効率的に稼ぐことができます。 的中率を重視した運用を目指すなら、敗者戦を狙って舟券投資をしてみてください。