レースはこうして編成されている-競艇番組の作られる仕組みを解説

競艇での番組の作られ方は番組編成室でコンピューターによる自動振り分けをベースに番組マンによる人の手で1日かけて決められていきます。準優勝戦と優勝戦は予選の結果で自動的に枠番が決まります。予選以外の通常レースは企画レースを用意するなど競艇場ごとで傾向が異なります。

番組作られかた

番組表に基づいて行われるレース

予選や通常開催などの番組(レースの組み合わせ)は、各競艇場に所属している番組マンの裁量によって作られています。
準優勝戦、優勝戦については予選の結果に基づいて出場する選手が決まり、明確なルールの中で公平に番組と枠番が決まります。

通常レースの番組の作られ方

公平性のバランスを取る

予選レースは、過去のレースも含めて公平性を重視した番組編成が行われます。
各選手が1~6号艇までなるべく均等に割り振られ、上位選手ほど後半のレースに割り当てられる傾向があります。
まず始めに各選手の優劣判定を行う専用のコンピューターソフトを使い大まかに区分けをし、その後は番組マンによる人の手で細かい調整を行います。
SGなどのビッグレースはA1級選手しか出場できませんが、準優勝戦に繋がる予選の場合は選手のランク(マッチアップ)はあまり考慮せず、各選手が枠順の優劣を受けにくい番組編成が行われます。
とはいえ、番組マンもレースを盛り上げたい、という思惑を持っているものです。注目選手が順当に予選上位に入り、準決勝や決勝で直接対決をするような忖度が入る可能性もあります。ですが基本的には、全選手に予選突破のチャンスがあるような公平性の中で番組は作られている、ということになっています。

優勝戦に直結しないレース

優勝戦に直結しないレースは、各競艇場独自の基準で編成されます。
多くの競艇場は、通常開催日は特定のレースで1号艇がA1級、2~6号艇はB級選手など、選手のランクで枠順を決める企画レースを行っています。
競艇場によって度合いは異なるものの、基本的にA1級選手は優遇されます。つまり一度A1級に上がればさらにコンスタントに勝ちを拾いやすくなり、競艇選手としての地位や収入面でも安定しやすくなります。

レース数が多く、通常開催で出走する支部の選手数にも限りはありますが、なるべく似たようなマッチアップを避ける工夫も行われます。通常開催時でもコンピューターによる自動振り分けを参考に、極端な偏りが出ないように調整しています。

準優勝戦、優勝戦の番組と枠番の決まり方

レースの規模によって異なりますが、SGやG1の多くは4日間に渡って予選が行われ、上位18名が5日目の準優勝戦へと進みます。
準優勝戦は10~12Rの後半3レースで行われ、予選1位が12Rの1号艇、2位11R1号艇、3位10R1号艇、4位12R2号艇といった具合に上位から順番に枠が決まっていきます。
準優勝戦の1位と2位の選手が6日目の優勝戦に進み、準優勝戦1位の選手が1~3号艇、2位の選手が4~6号艇へと割り振られます。
予選得票率が高い選手から順番に内枠が割り振られることになので、たとえば予選1位で準優勝戦12Rの1号艇の選手が1着を取った場合、優勝戦も1号艇となります。仮に準優勝戦が2位だったとしても一番内側の4号艇が約束されます。このように成績によって、明確に枠順まで決められているのです。
準優勝戦の3位以下は予選の成績を問わず優勝戦には進めません。